ご家族に囲まれての最期

2023/01/06 ブログ

看取りのお手伝いをさせて頂くご縁がありました。

ももの家に退院支援で入居されておられて、ご家族が「家に連れて帰りたい!」と。

ももの家にいらっしゃるときには、もうすでにご家族がベッドを囲みお身体をさすっておられました。

(ああ、大丈夫。)

そう思っておりました。

家に帰られて2日後夕刻に「来て欲しい。」と。

ご自宅にお伺いするとご家族、孫、ひ孫さんまで総出でベッドを囲み、みんなでお身体を摩っておられました。

もうお手伝いも何も要らないと思いながら、

ベッドサイドに近寄り、息子さんに伝えました。

「膝枕してさしあげてください。」

すると躊躇うことなく息子さんは、ベッドへ上がりお父様に膝枕をなさいました。

そして、黙ってずっと頬を撫でられる。

家族みんなで思い出話などしながら、ずっとずっとお父様のお身体を摩っておられました。

呼吸が少しずつ小さくなっていきます。

酸素マスクを外ずし、お父様は素顔のままに。

そんなときちょうどドクターがいらっしゃいました。

しばし状態を確認されましたが、みんなでお父様のお身体を摩りながらよりそうご家族を少し離れてずっと見守っておられました。

ご家族の大いなる愛に包まれながら、いつかわからないくらいにお父様は息を引き取られました。

「息」切る父親を「息」子さんがしっかりと受け止められたのです。

きっとドクターもこんな看取りは、経験が無かったのではないかと思います。

ドクターの頬にも一筋の、、、。

帰り際に長女さん、お嫁さんに、お父様の背中に手を入れて頂いて「ずっと温かいですから」とお伝えしご自宅をあとにしました。

翌翌日、葬儀場に足を運ぶと「歌謡曲」が流れていました。

「いいのが流れていますね。」

「大好きだったので。賑やかに送って欲しいと言ってたから。」と奥様。

そして、長女さんが、

「本当にずっと背中が温かかったんです。

こんなにも!!!と思うくらいでした。」

お父様の表情もとてもステキで、、、

歌謡曲が流れるお別れの儀がとてもステキでした。